部屋の窓

脳性まひのぼくが、自分を愛するために、箸の先で書きつづる思い

2017-01-01から1年間の記事一覧

母が来た?!

部屋のふとんの上でしばし休んでいると、玄関のドアのひらく音がして、歌声がきこえてきた。 「は~るばる来たぜ」 すかさずぼくは、大きな声で、 「は~こだて~」 はて、だれの歌だったか。北島三郎だ、と思い出した。 そうして部屋にいるぼくを、泉ピン子…

急に冷え込んだとて

夕方に、ぐんと冷え込んだ日があって、すっかりあわてた。 とりあえずその日は短時間で準備できること、石油ファンヒーターを出してもらった。 寒くなると、体の不自由なぼくにとって、電気敷布も必需品なのである。 次の日に電気敷布をふとんにしいてもらう…

眠っているときの警報、なんとかならないか

朝早くに枕もとで大音量がして、たたき起こされた。 ケータイに使っているBluetoothスピーカーだった。寝ていても電話に出れるよう、枕もとにおいている。 地震がくるのかと、やっと頭をもたげ、携帯画面をのぞく。 ミサイルが飛んでくるかもしれないってい…

仙台七夕祭りで

地下鉄勾当台公園駅のエレベーターで地上へ出ると、出店が並ぶあたりは、人の波だった。 仙台七夕祭り見物へ、きのう午後から出かけた。 家族づれや浴衣姿のカップルが、むこうからきてすれ違う。 車いすを押してくれていたヘルパーさんは、おだやかな男の人…

母におしえられ

きのうは実家の母(七十代)が、昼過ぎ、ぼくのアパートにようすをみに来ました。 玄関のドアが開き、 「おいっす」 ぼくは返事をしました。 「おぉ」 「なんだべ、元気ねえな」 「元気だよ、おいっす」 と返事しました。 タツタッタッタ、玄関からキッチンを…

耳元でささやく声に

自宅でふとんに寝ていると、左の耳元で、女の人のささやく声がして、 「しんや、しんや…」 はっと目が覚めました。 時計をみると、六時四五分、あと十五分で起床時間です。部屋にはまだ、ぼくしかいません。 夏になると、〈ほんとにあった怖い話〉というオム…

垣根の謎の黄色い花

ザ・モール仙台長町の交差点側の生け垣に茂った濃緑の葉にまじって無数の黄の花が、咲いていました。 この前電動車いすで通ったときは、見ごろは終わりかな、と思ったのですが、どうやらいまが盛りの花らしい。 なんていう花なんだろう。 毎年眺め、ネットで…

あの黄の花は

長町南の大通りの若緑の並木の葉が、いつのまにか濃くなっていた。店の建ち並ぶ歩道を、電動車いすで行く。 向かいからの風がときおり強く吹き、あわてて下を向いて帽子が飛ばされるのを防ぐ。 ほかの県から来たひとは、仙台は風が強いですね、という。冬が…

生きていく強さ

電動車いすを歩道のわきに寄せて、一息つく。心地よい風が吹く季節になった。小さな花が、かすかにゆれている。 長町南(仙台市)も四月にしては、温かな日が多かった。先日は区役所や郵便局などへ用があって出かけた。 脳性まひの障害のためはっきり話せなく…

天使の笑顔

夕べ、テレビをつけたら、〈卒業〉をテーマにした歌番組をやっていました。しみじみと、そんな季節なんだとひとりつぶやいていると、きいたことのある声がします。 曲の紹介をかね、それにまつわる思い出、視聴者からの投稿ですが、読みあげていたのは、あの…