脳性まひ者 しんやのひとりごと

脳性麻痺による両上下肢機能障害と共に生きる筆者が、折にふれ、浮かぶ思いをつづる。

いろんなひとが、いるもんだ

役所へ用があって…

昼過ぎまで自宅に訪問していたヘルパーさんが帰るとき、玄関の外の電動車いすへ移乗してもらい、 「お気をつけて……」 役所へ用があって、ひとりで向かった。 平成二十八年八月二十四日、長町南(仙台市)は午前中曇っていて、 「ひとりで外を行くには、ちょう…

はぐれカラス

数羽のカラスが鳴きながら、長町南のぼくのアパートの空を飛んでいく。 どこでもよく聞かれる、カラスの鳴きごえだ。と思うと、群れからはずれ、かったるそうに鳴くカラスがいる。 スーパーがあり、家々が並ぶ。道路には行き交う車もない、しいんとした時に…

仙台市長選挙 祈りの一票

小太りめがねの、四十代後半の男のヘルパーさんについてきてもらいながら、長町南小学校へ電動車いすで投票に行く。 きのう仙台市長選挙だった。 晴れていたのに、出かけるころになって、くもってきた。雷が鳴って、途中で雨が降りだした。 ようやく着くと、…

オカマなんすかぁ?!

役所へ用事があり、近くのザ・モール仙台長町の二階にある紳士服売り場へ寄った。 「この半袖のシャツ、いいなぁ。でも値段がちょっと高すぎだ。またこんどにしよう」 ひとり呟き、買う必要のある夏向きの衣服の目星をつけながら、電動車いすで進んでいた。 …

みんないいヤツじゃん

ある日、ちょびひげを生やした二十代なかごろの男のヘルパーさんが、微笑を浮かべながらも、何かをとまどっているようすだった。 「じつは、前から気になっていたことがありまして」 「えぇ、なんでしょう」 ぼくはぬけているところがあるから、そのことか。…