脳性まひ者 しんやのひとりごと

脳性麻痺による両上下肢機能障害と共に生きる筆者が、折にふれ、浮かぶ思いをつづる。

う~ん 猫のおしっこが…

 電動車いすのカバーをはずそうとしたヘルパーさんが、叫ぶような声をあげ、
「なんだ、ここにたまっている黄色い液体は…。くさいっ!」
 オエッ、オエッとむせかえっていた。
 出かける準備のときで、それはなんと、猫のおしっこだった。
 ニャ~ンという鳴き声は、戸を閉めきっていても、外からよく聞こえてくる。
 ぼくのいるアパートのあたりにやってくる猫は、それぞれの人からきいた話を合わせると、3匹ぐらいはいるらしい。ぼくもテラスのほうにいるのを、部屋の中から2匹はみている。
 いちどそんなことがあると、猫は何度もおしっこをひっかけていくようになるらしい。次に出かけるときも、別なヘルパーさんが同じように声をあげた。
 かわいく思ってエサをあげる人もいるし、一方では猫に大事なものを汚されて困る人もいる。猫にかぎらず、どんな関係でも、状況がちがえば起こってくる気持ちも、こんなふうにちがってくるんだろうなぁ。あらためてそう思うと、なんだかなあ…。いや、そんなことをのんきに考えている場合ではない。
 猫はかわいいけど、やっぱり電動車いすのカバーを汚されると、ぼくも困ってしまう。
 自分でカバーが洗えないので、それもヘルパーさんに頼まなければならなくなる。そのための時間も作らなければならなくなるだろう。
 なんか、対策を考えねば…。
 人にきいてみたり、調べてみたりもする。
 いろんな猫よけグッズも出ているが、まったく効果がない、という使用感もネットに出ていた。
 効きめがばつぐんだというグッズがあっても、電動車いすへの取りつけと取りはずしに時間がかかりそうだったりする。これは、というものがなかなかみつからない。
 猫だって、わるぎがあってやるわけではないだろう。使いやすくて猫を傷つけず、効果のある猫よけグッズはないものか…。
 まずはとにかく、ちょっとがんばって、探してみるしかないか…。